あらすじ(保護者の方へ)
夜、みんなが眠りについたあとのランドセルの中。実は、筆箱は「魔法の列車」に変身して、文房具たちが冒険に出かけているのです。鉛筆と消しゴムの仲良しコンビが、ノートの山を越えていく小さな大冒険。お子様の想像力を膨らませ、学校の道具に愛着が湧くような物語です。
がっこうから かえった あとの ことです。 おへやは しずかに なりました。つくえの うえの ふでばこも、 すやすや ねむっているみたい。

すると…… ガタガタ、 ゴトゴト! つくえの うえの ランドセルが ゆれました。
パカッ! ふたが あいて、 なかから あおい ふでばこが でてきました。 ふでばこは、 きらきら ひかる 「まほうの れっしゃ」に へんしんです。
「さあ、 よるの だい ぼうけんに しゅっぱつだ!」 えんぴつくんが ぴょん! と のりこみました。 「ぼくも いくよ!」 しろい けしごむくんも ころころ のりました。

れっしゃは、 つくえの うえを はしります。 シュシュポポ、 シュシュポポ!
まえに みえてきたのは、 とっても たかい やまです。 それは、 じゅぎょうで つかった ノートの やまでした。 れっしゃは ゆっくり のぼります。 よいしょ、 よいしょ。
やまを こえると、 こんどは あおい かわが ありました。 きれいな いろの おりがみの かわです。 えんぴつくんと けしごむくんは、 まどから てを ふりました。
「あ! あそこに だれか いるよ!」 したを みると、 ものさしくんが こまっていました。 からだが ながすぎて、 すきまに はさまって 動けません。

「たすけてあげるよ!」 えんぴつくんが ひだりの てを のばし、 けしごむくんが みぎの てで ひっぱりました。 うんとこしょ、 どっこいしょ!
スポン! ものさしくんは ぬけだせました。 「ありがとう! おれいに まっすぐな みちを つくってあげるね。」
ものさしくんが したに ねそべると、 ぴかぴかの せんろに なりました。 れっしゃは スピードを あげて はしります。 ビュンビュン、 ガタンゴトン!
たのしい 時間は あっというま。 おそらの うえに おひさまが のぼってきました。
「たいへんだ! あさに なるまえに かえらなくちゃ!」 みんな あわてて ランドセルに もどりました。
チャイムが なって、 あさが きました。 「おはよう!」 きみが ふでばこを あけると、 えんぴつくんたちは すこしだけ つかれているみたい。
でも、 よく みてみて。 えんぴつくんの さきが きらきら わらっているよ。

きょうも いっしょに おべんきょう がんばろうね!
あとがき
このお話を通じて、子供たちに「自分の持ち物は、自分が寝ている間も一生懸命過ごしている、大切な仲間なんだ」と感じてほしいと願っています。道具を大切にすることは、お友達を大切にすることへの第一歩です。